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【家族ゲーム】 最終回 あらすじ





最終回 あらすじ


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最終回の冒頭は田子先生のサウナのシーンから始まります。
だけどそれは、沼田家のサウナじゃなくて、どっかの街角にある大衆浴場のサウナ。

沼田家の方では家族が顔を揃えたところで、
旅から帰った佳代子が離婚届けを差し出していました。
ところが茂之がそれを、ちぎって丸めて飲み込んでしまう。

そこへ田子雄大が「呼ばれてないのにジャジャジャジャーン」と言って現れます。
ここが、第9話でのラストシーンでした。

田子雄大が沼田家へ舞い戻ってきたのは
沼田家のあちこちに仕掛けてあった盗聴器と小型カメラを回収するためと
貸付金100万円の振込先を教えるため。

これはあくまで表向きで、やはり田子は、
その後、沼田家がどうなったかが気になって戻ったというのが本心でしょう。

茂之の部屋で盗聴器と小型カメラを回収する時
田子は茂之に「イジメは楽しいか?」と聞きます。

茂之が
「もし、やらなかったらまた一人になるかもしれない。
また逆戻りするのが怖いからしている」と言います。

すると田子は「おまえの友達は、その程度のやつらなのか?
その程度のやつらでも友達でいて欲しいのか?」と溜息をつき「
おまえ一体何を見てきたんだよ!」
と言い残して、次の慎一の部屋へと向かいます。

慎一は、水上から8年前の真相を聞いた事、それが想像を絶していた事を田子に告げます。
しかし、田子は、いつもの高音悪魔笑いの声を上げ

「同情してくれるのおー。俺より自分の心配をしたらどうなんだ優等生」と
慎一の肩を抱きながら
「高校をやめて親が離婚のホームレスおまえの人生昼ドラかよ?」と
冷たい言葉を投げかけるのでした。

リビングに戻った田子は離婚届けの上に、
100万円の振込み先を書いたメモをポンと置いて、

「この家、売れたらお願いしますね」と言ってすぐに出て行くのかと思いきや

「本気で別れる気あるんですか?これをきっかけに、
みんなで話し合って家族の絆を再確認しようとした…とか?

でも残念!この家に絆なんてないんですよ。」と憎まれ口を叩いてから
一茂に「用が済んだらさっさと帰れ!」と怒られてから出て行きました。

実は、こうした憎まれ口もまた田子の作戦のうちなのです。
田子は徹底的に憎まれ役に徹する事でこの家族の共通の敵となり彼らの団結力を促し
家族の絆の芽生えを根気強く待っているのです。

そして沼田家を出た田子は、この訪問で最大の目的であった慎一との約束
《高校を卒業出来なかったら何でも田子の言う事を1つ聞く》を、
2階の窓から田子の姿を見下ろしていた慎一へ告げて帰ります。

「家族を再生させろ」そう言った時の田子の表情、
これこそが、吉本荒野を演じていない素の田子雄大の顔です。

翌日、慎一は、廃校(吉本や田子が教師をしていた元中学)へ水上沙良を呼び出します。
「なぜ田子雄大が吉本荒野になったのか?」を聞くためです。

慎一には田子がなぜ自分を不幸に追いやった人間になりすましているのかが不思議だったからです。
けれど沙良はその質問にはストレートに答えず「それが家庭教師になった理由よ」と話を始めます。

水上沙良の回想~田子雄大が沙良に語った事。

田子雄大は何故家庭教師になったのか?…それは田子がしようとする教育は学校という枠の中では出来ないからでした。
そして田子が吉本荒野を名乗る理由それは…悪の体現者として世の中のあらゆる悪を生徒にぶつけると同時に、
吉本のイジメから目を逸してしまった、真田を救ってあげられなかった弱い自分を消し去るため。

しかし、どんどんとその考えを掘り下げていくと、もし守ってあげられたとしても、一生ついていてあげる事は出来ない。
教師は生徒に一生ついていてあげる事が出来ない。
その事で学校の教師という立場に限界を感じてしまい、学校をやめて2年間ほどは世界放浪の旅へ出ました。
心のどこかで死んでもいいと思っていたのかもしれなくて、わざわざ危険な国や地域を巡る旅。
何度も死にかけて、でも、それで、人間は自分が強くなるしかない事を悟ります。

その結果、出した結論は、世の中の悪意すべてを断ち切る事は出来ない。
でも悪意に立ち向かっていける人間を育てる事は出来るんじゃないか。
必要なのは、生徒本人が強い心を獲得する事。
田子はポケットから真田の形見のロープ人形を取り出すと見つめながら話しました。
真田の最後の言葉は「強くなりたかった」だったと。

二度と、あの悲劇を繰り返してはいけないと心に強く誓う田子は、生徒を鍛えて強くするために悪の体現者、吉本荒野になったのです。
沙良の話によると、沼田家を訪れる前に、田子はもう既に3人の生徒を更生させるという実績を作っていました。

そして沼田家の場合は、第二の真田壮太になりうる茂之の他に第二の吉本荒野になりうる慎一がいたから、沙良が手伝ったのだと言います。
吉本荒野と同じように挫折を知らず育って、人の痛みがわからない慎一に色々な経験を積ませようとしたのです。
例え、その結果、自分がどう思われようと。

沙良は、
「こんなやり方が正しいとは思わないけど、罪の意識もなく平気と他人を傷つける人間が多い世の中で、それは必要悪とも思えた」と語り、
「ここが壮太の机」と、1つの机に近づき両手を付きます。

その机の中から沙良が取り出した一冊のノートは「家庭教師記録」。
田子が綴ったという沼田家の記録でした。

吉本荒野になるために自分を追い込んで、追い込んで、田子雄大は自分自身を殺した。…事の真相をすべて知り終えた時、
慎一の胸に熱く込み上げてきた感情は、彼の目に涙を溢れさせます。

その頃、田子は吉本荒野の病室にいました。
「沼田慎一の教育は終了しました。彼が吉本荒野になる事はないでしょう」そう荒野の母親に報告していたのですが、
荒野の母親は「息子を悪の代名詞のように言うのやめてください」と不満気に言い返します。
すると田子は「そうですね。彼だけが悪いわけじゃない。あなたも同罪です」と厳しい視線を向けます。

この母親は、事件のあった8年前に、息子のイジメの事を知ると、隠蔽してくれるようにと田子に泣きついたのでした。
それは、息子を守るためと言っていますが、「本当は、世間体の悪さや、犯罪者の親という批難から自分を守りたかったのではないか?」と
田子に指摘されて何も言い返す事が出来ません。

「人間にはルーツがある」
歪んだ教育は悪循環のように親から子へと受け継がれて行くのならば、誰か歪んでしまった一個人だけのせいではない事も田子雄大は見通しているのです。
モンスターは突然変異では生まれない。そう仕向けた腐敗した教育をした親の責任でもあると、そう指摘されても、
この母親は未だに認めないのです。


さて、仕事探しが上手くいかない一茂は、偶然に街で元部下に出会い、彼から取引先が営業の経験者を募集していると教えてもらいます。
この部下も一茂の事を、散々嫌っていた筈なのに…武士の情けというところでしょうか?

一茂が帰ると慎一が、家族を集め、みんなに、田子雄大の家庭教師記録を読んで聞かせました。
そこで沼田家の面々は初めて、田子の本当の真意を知ります。


そして、ここが、田子の家族更生プログラムの肝なのですが、
田子雄大は、ノートの総評の中で、家族の絆が、お手軽に存在するものではなく、
如何に、意識して積み上げていかねばならない面倒くさいものかを語っているのです。
「エスパーじゃないんだから、思いはちゃんと目で表情で口で相手に伝えろ!」と非常に現実的で基本的な事を教えています。

こうしてやっと、沼田家の人々は、それぞれに自分達の直してゆかなければならない悪い部分を、改めて意識させられるのです。

「絆のない家族に再生などあるわけがない。こんな家族、消えてなくなればいい」総評の最後に書かれてあったこの言葉が田子の本心であろうとなかろうと、
ここまで絆の大切さを噛んで含めるように言われてしまうと、
沼田家の人々も流石に、その事を意識せずにはいられますまい…(と、ここまでがたぶん田子雄大の計画の範疇と思われます)

思惑通りに、まず一茂が「その通りだ。絆のない家族に再生はない」と言って席を立ちました。
(やぁ…伝わるまで月日がかかりましたね)

自分を変える決意を、その勇気を、まず最初に見せたのは茂之でした。
田子に指図されたわけではない。
自分自身の考えで、茂之はイジメに加担せずに、自分の意思でそれをつっぱねる様を、父、母、兄を呼び出して見せます。


「あいつ、あんなに強かったかな?」と父。
「俺達も変われるんじゃないかな?」と、慎一が言います。
その後、一茂は仕事の面接へ行き、佳代子と慎一は帰宅すると一緒に荒れ果てた家の片付けを始めます。
そして佳代子の提案で、佳代子と慎一は、これまで慎一が万引きした本を持って、一緒に本屋へ謝りに行きます。

一茂の面接へ行った会社は、かつて一茂がリストラした同僚、榎本貴史(宮川一朗太)が働いていました。
不採用を言い渡された一茂に榎本は「もう一度、上に掛け合ってやろうか?」と言います。
「いや、もういいよ」と一茂は遠慮して、これまでの自分のやっかみや僻みのあった心の内を正直に語り、その自分の考え方が間違っていたと話すのでした。
すると、煮え湯を浴びせられるようにリストラされた榎本なのに「今のおまえなら、きっと見つかるよ」と優しい言葉をかけてくれました。


一茂が帰宅すると、家はすっかり綺麗に片付いており、佳代子が夕食の支度をしていました。
その後、一茂がサウナへ入っていると慎一が二人分のジュースを持って入って来て、ぎこちないながらも親子の会話をします。
その中で一茂は「少しずつでいい。少しずつ築き上げていこう」と言います。
家族の絆の事を言っているとすぐにわかった慎一の表情も穏やかなものになっていました。

茂之と慎一の兄弟の間でも、その日の出来事を率直に話しており、これまでと違い、兄弟の距離もまた縮まった様子です。
そればかりではなく慎一の心にも、確実に訪れてきた変化…悔しいけれど、今はもう田子の事を嫌いになれない。
そして、慎一の心には、自分達に、捨て身で自己流の教育を仕掛けてきた田子に、是非とも伝えたい事が芽生えていました。

夕食の用意を整えながら、佳代子は一茂に、子供達が成人するまで離婚を思い止まった事を伝えました。
それを聞いて一茂は離婚回避までの自分に与えられたチャンスタイムが、5年間だと知ります。

家族が皆、食卓に揃い夕食が始まろうとしたその時に、一茂が
「今日は家族記念日だ」と言い出します。
家族が再生に向かって一歩を踏み出した記念日だという意味でした。
特に説明をしなくても、みな意味するところはわかっており、ビールと水で乾杯をします。

その後、自家用車の買主も訪れて、感慨深げに家を見上げる一茂と佳代子。

やがて引越しの日となり4人が、家を離れようとしているその時、一台のバイクがやってきます。
ヘルメットを外し、降り立ったのは水上沙良。

沙良が話があるという慎一を残し、佳代子、一茂、茂之は先に引越しのトラックに乗り込みました。
沙良は「真田壮太の命日である5月26日ならば田子に会えるかも知れない」と、伝えにきてくれたのでした。

一家の引越し先はこじんまりしたマンション。
一茂はお弁当屋さんに、店長候補として再就職が決まります。

慎一はバスで飛鳥の隣に座り、まず謝って、改めて「もう一度付き合って欲しい」と申し込みます。
飛鳥の答えは、悔しがりながらも「Yas」
慎一の顔には安堵の笑顔がこぼれます。

やがて、慎一は、横浜市立沢北高校 特進科への編入テストに合格し、飛鳥と共にそれを喜びます。

お金がないながらも工夫して暮らし、以前よりもずっと狭い家だけど、だからこそ家族は膝を付き合わせるように暮らし、
茂之の勉強も慎一が見てやるようになります。

そして迎えた茂之の成邦館入学発表の日、
茂之は、母が買ってくれたお守りを握り締めながら合格発表の貼り出しを見ます。
見事に合格!
そして今や親友となった園田も、憧れの真野さくらも合格していました。

茂之合格の連絡を受けて、大喜びする沼田家の両親と慎一。
慎一も、すっかり兄らしくなったものです。


翌年の5月26日、この日から佳代子も、パートの仕事を始める事になりました。
慎一は、ナイフを取り出すと、それを持ち、真田壮太が亡くなった山小屋へ向かいます。
(オイッ!今更なんでナイフなんだ?!テレビ見てた人はみんなそう思っただろうけど、たぶんこの辺はドラマを面白くするための演出ってやつです)

小屋の中には、花を置き手を合わせる田子雄大の姿がありました。
小屋から出てきた雄大に慎一はナイフを向けます。
しかし、そのナイフを自分の横にあった木の幹に突き刺すと「あんたを殴りに来た」と田子に告げ殴りかかります。
でも簡単に交わされて、何度も繰り返し殴ろうとするんですけど、全然殴れないまま、地面に押し倒されます。

慎一は田子に「あんたのやり方は間違っている」と文句を言いに来たのです。
何度も何度も繰り返し「あんたのやりかたは間違っている」と田子に詰め寄りながら、
自分自身を、そこまで犠牲にする田子の事を想ってハラハラと涙を流したのです。
田子は黙ったまま、じっとして慎一に2発、殴られました。
「あんたのせいで…」と慎一はいくつも並べ立てるのですが、最後には「あんたのせいで家族に絆が生まれた」と言い
「ありがとうございました!」と深々と頭を下げるのでした。


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